Midoriya Vin Nature
Column
コウノトリが訪れるワイナリー(ボルドー)
ワインのこと

コウノトリが訪れるワイナリー(ボルドー)

フランス、ボルドー地方のジロンド河右岸、ブライ地区にある1857年から続く伝統あるシャトーです。ラズ・カマンは特に畑を取り巻く自然環境を大事にしています。その為、綺麗な環境にしか来ないコウノトリが、毎年畑の近くに住み着きます。

また栽培のみならず醸造の面でも、先代の父が築き上げた基礎を元に、現オーナー兄弟が更なる品質向上に努めています。

ジロンド河を挟んだ対岸が、ボルドーの銘醸地、オー・メドックのポイヤック村です。このブライ地区はボルドー地方の中ではマイナーな産地である為、優良なシャトーであるラズ・カマンのワインが必要以上に高値になる事が無く、品質に対して素晴らしいコストパフォーマンスを維持しています。

私は2018年にこのドメーヌを訪問しました。近くに林があり、コウノトリが巣作りをしていたのを覚えています。美しく整然と管理された畑や醸造所を、オーナー兄弟に丁寧に案内して頂きました。

ラズ・カマンのあるブライ地区は白やロゼワインの評価が高いエリアですが、彼等が大切に育て上げたメルローで造られる赤ワインはとても美味しく、一飲の価値有りです。彼等が大事にしている畑と環境を思い浮かべながら、味わって頂ければと思います。

小林康弘

コラム一覧へ