マルキーズ・デ・ミュール/ナサーラ 2021
MARQUISE DES MÛRES / Nasaara
【品種構成】
ソーヴィニヨン・ブラン
ルーサンヌ
ヴェルメンティーノ
ヴィオニエ
明けましておめでとうございます!
新春一杯目のテイスティングは、今月の「13日の会」のワインでもあるマルキーズ・デ・ミュールのワインにしました。
自然栽培で造ったブドウを天然酵母で醸造し、酸化防止剤はごく少量か入れないというナチュラルなワインを造っています。
みどりや酒店としては新顔なのですが、代々ブドウ畑を営んでいる家系で、現当主のジャン=ジャック氏は5代目に当たり、既にベテランの域に達している造り手です。エリアは南フランス・ラングドック地方です。
今回はそんな職人さんが造る「ナサーラ」という白ワインを試飲してみました。因みにこのナサーラという言葉は、西アフリカにあるブルキナファソの学校をボランティアで訪れた際に、子供たちから自身に掛けられた言葉との事で、「白」という意味があるそうです。
グラスに注ぐと、薄いイエローの色調が目に入ります。標準的な白ワインよりはやや濃いめに見えます。濁りはなく、液体の中に輝きを湛えています。
香りには黄色い花の香りやアカシアの蜜を感じ、グラスを回す事で完熟したレモンの香りが上品に漂います。ほのかにヨーグルトを思わせるニュアンスもあり、飲み手を飽きさせません。後口にはパイナップルの風味もあります。
口に含むとまろやかな甘味が広がり、穏やかな酸味のバランスが絶妙な味わいを演出しています。余韻も長めで、果物の蜜を思わせる香りをゆったりと楽しめます。
ふくよかさを感じる心地よい白ワインです。
贅沢が言えるなら、夜よりも白昼の日差しの中で気楽に開けたいワインです。料理も気取らず手軽な前菜系で。ミモザサラダや白身魚のカルパッチョ、アーリオ・オイリオのショートパスタに菜の花が入ったりすると最高ですよ。