Midoriya Vin Nature
Domaine
ラ・プティット・ベニューズ
ラングドック地方

ラ・プティット・ベニューズ

歴史について
 オーナーのフィリップ氏はアルザス出身です。若い頃から旅が好きで、ドイツやフランスの各地を移り住みながら製造業や情報サービスなど様々な仕事をしていましたが、次第に農家という自分のルーツを再発見したいと思うようになります。そんな中、アルデッシュ人女性で後に結婚することになるセリーヌとの出会いもあり、アルデッシュ地方南部に定住する事、そして複合農業をする事を決めました。

 彼が始めた複合農業は、トマトなどの野菜栽培、ハトやダチョウといった鳥類の飼育、また小さいながらブドウ園や民宿もあり、そのすべてをビオで行うというものでした。
 しかし、野菜はどんなに良いものを作ってもそれ以上変化しません。それに対してブドウは収穫後自然に醗酵が始まってワインになり、しかもそのワインも熟成を経てさらに変化する。フィリップはそんな一連の変化性・連続性に魅せられ、ワイン造りに専念したいと思うようになりました。

 ルーシヨン地方のモーリィ村の独特なシスト土壌、原生的で野性味溢れるテロワール、そしてそこに育つ非常に古いブドウ樹たちにフィリップは一気に魅了されます。まだ土地の価格が安いことや、情熱を持った若い造り手が多く集まってきていることも決め手となり、ついに2007年、アルデッシュの土地を売って、モーリィ村に移住しました。

 元々農業の知識があった為ブドウの栽培にはあまり困りませんでしたが、醸造は未経験だったため、独学での勉強はもちろん、地元の造り手にも色々と教えて貰ったそうです。特にドメーヌ・デュ・ポッシブルのロイック・ルール氏の下では、実際に醸造の勉強をさせてもらっています。その他ドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンドのエドワード・ラフィット氏や、ジャン=ルイ・トゥリブレ氏などにも多くの事を学びました。そして2008年、ついに記念すべき初ヴィンテージが誕生しました。

 ワイナリー名の由来は、アルデッシュ時代にその奮闘ぶりを見てくれていた村の年長者であり隣人のおじいさんが、2人の結婚のお祝いにくれた小さな像。1930年代に作られた磁器もので、これがラ・プティット・ベニューズ(=水着を着た女の子)だったのです。

地理・気候について
 モーリィ渓谷の丸い丘が少しくぼんだ谷間に位置しているため、周辺を高い山々に囲まれているという特殊な地形です。ブドウ畑のすぐ近くには野生のガリッグが生い茂っています。畑の向きは北~南西まで、場所によって様々。
 海洋性気候の影響を受ける地中海性気候のエリアで、非常に風が強く乾燥する場所に畑があります。

土壌について
 シスト土壌、またはシストが壊れて風化し、砂上になっている独特の土壌です。そのシスト土壌特有のミネラルがぎゅっと凝縮し、旨味たっぷりで素晴らしいワインが誕生するのです。

栽培・収穫について
 有機栽培を実施しています。。エコセールの認定も既に取得済みです。選果しながら手摘みで収穫します。

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ラベルの特徴
 ワイナリー名にもなっているラ・プティット・ベニューズ(=水着を着た女の子)がすべてのラベルにデザインされています。またフィリップ自身ヨットが大好きなため、ヨットにちなんだ用語がワイン名になっているものもあります。

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