ヴァラ・デゾール
歴史について
もともとはフォジェールのワイン生産者の下で働いていましたが、他の自然派ワイン生産者とは全く違うスタイルのワインを造りたいと思うようになり、2001年に挑戦を開始しました。
ラングドックの伝統的品種であるカリニャンやサンソーを多く使用しながら、化学肥料を使わない有機栽培と、天然酵母による醗酵と酸化防止剤を極力控えた自然醸造をしています。その上、妥協できるところは最大限妥協しながら、できる限りの低価格を目指しました。というのも、フレデリックは、手間暇がかかる上にリスクも伴うためにどうしても値段が高くなってしまう自然派ワインを、もっと大衆化したいと思ったのです。
低価格で、アルコール度数も比較的低くて、果実味とフレッシュ感たっぷりでスイスイ入ってしまう、まさに水代わりにグイグイ飲めた昔ながらの古き良きフランスワインを復活させたいという強い思いを抱き、最初のうちは収穫ができない苦労が続きましたが、2006年ようやくブドウが良くなりワインが完成しました。
ついにワイナリーを設立することができた！ と、その後も素晴らしく美味しく、グイグイ飲めて、自然で、しかも安い！と４拍子揃った夢のような自然派ワインを造り続け、また進化を止めません。
ワイナリー名は、ブドウ畑のある場所の名称。地方言語であるオック語でVALLATは谷間、EZORTは庭で、「庭の谷間」という意味です。
地理について
フランス中央山塊の南側の支脈であるセヴェンヌ山脈の麓の起伏部分に位置しています。そのため畑の向きや標高、テロワールなどが区画によって様々で複雑な地形を形成しています。
気候について
地中海性気候。夏は非常に暑く、冬は気温が低く乾燥し、寒暖の差が激しい気候です。ローヌ河に沿って北から南へ吹き抜けるミストラルや、山から吹き降りてくるタラモンターニュ、また南の地中海からの湿った海風など、様々な風が複雑に影響しています。
土壌について
赤い土や丸い石、砂利を含む粘土石灰質土壌。地中には石灰質の硬い岩盤があり、ミネラルが非常に豊富です。
栽培について
昔ながらの手作業による栽培。夫婦2人で行っています。
剪定はダブル・コルドン・ロワイヤ。春には土をしっかり耕し、雑草を刈り込むと共に、土中に酸素を取り込ませ活性化させます。病気対策はベト病とウドンコ病に対してのみ、必要最低限に留めて行います。エコセールの認定も既に取得済です。
醸造・熟成について
昔ながらの手作業による醸造。夫婦2人で行っています。
収穫してきたブドウは除梗し、すぐにタンクに入れて10～30日間のマセラシオンを行います。カリニャンとグルナッシュは同じタンクに入て醗酵させています。培養酵母は添加せず、天然酵母による自然醗酵のみです。温度は26～27℃前後で、必要に応じて温度管理を行います。また毎日の観察・試飲により、必要であれば2日に1回程度ルモンタージュやピジャージュを実施し、デキュヴェ後、フリーランワインとプレスワインは分けて熟成させています。
品種構成
カリニャン、サンソー、シラー、グルナッシュ、グルナッシュ・ブラン、ヴェルメンティーノ
ラベルは、妖精がブドウ畑にやってきたことを表現しています。デザインは奥様と奥様のお母さんが担当です。
