Midoriya Vin Nature
Domaine
ダミアン・ガショ=モノ
ブルゴーニュ地方

ダミアン・ガショ=モノ

 現オーナーで5代目になるワイナリーです。かつてはできたワインを大手ワイナリーに売る桶売りをしていましたが、1993年から自家ラベルでワイン販売を始めました。2003年より仕込みと熟成の両方ができる蔵を自宅脇に建設し、ワイン造りに専念しています。ガショは現オーナーであるダミアン氏の名字、モノは母方の旧姓です。

 彼がドメーヌを構えるブルゴーニュ地方は、ボルドー地方と並ぶフランスを代表する銘醸地です。ボルドーに比べるとより田舎っぽさを残すワイン産地でもあります。その南北に長く伸びたぶどう畑は白ワインで名高いシャブリに始まり、マスタードで有名なディジョンから美食の街リヨンまでの約300kmに渡って続いています。中でもディジョンから南へ広がる南東向きの小高い丘は、コート・ドール(黄金の丘)とも呼ばれ、世界中のワインファンの憧れです。作られるぶどうは比較的限られていて、赤はピノ・ノワール、白ワインはシャルドネから個性豊かな芳醇なワインが造られています。

 そのコート・ドールの真中にあるのがニュイ・サン・ジョルジュ村です。指定された特級畑こそない村ですが、品質の高さでは他の特級畑をしのぐ一級畑も数多く存在しています。彼がドメーヌを構えているのは、ニュイ・サン・ジョルジュ村から6kmほど南方に行ったコルゴロワンという村です。

 この辺りの気候ですが、比較的冬は寒く湿度が高い事が特徴に挙げられます。1月頃から霧がでることも多く、気温はマイナス12℃まで下がる日もある。夏は暑く気温は30~35℃まで上昇します。

 この地で、ガショ=モノ氏は「シャルドネ」「アリゴテ「ガメイ」「ピノ・ノワール」の4品種を育てています。主な地質は石灰質土壌です。

 ブドウ栽培については、畑を取り巻く自然環境を尊重する為に、1992年から農薬を極力使わない「リュット・レゾネ」という農法を実践しています。可能な限り人為的に干渉しないようにしていますが、一方で摘芽はしっかりと行い収穫量を低く抑えることで、テロワールの特徴やぶどうが持つ豊かな風味を十分に引き出すよう心掛けて栽培をしています。造るワインのほとんどは赤ワインでピノ・ノワールが中心ですが、比較的軽視されがちなガメイにおいても、果実や葉を間引くことを徹底し、個性豊かなものに仕上げています。

 収穫は手摘みで行います。ぶどうの粒が重みで潰れてしまわないよう、小さくて浅い運搬ケースで丁寧に扱っています。

 収穫後は選果台で丁寧に選果し、完璧に熟したぶどうだけでワインを造ります。赤ワインは100%除梗し、ぶどうが本来持つ豊かな風味を上手に引き出すよう醸造します。新樽はほとんど使わず、主に6~7年樽を使用しています。。
2004年からは、ビン詰め作業を業者に依頼して機械で行うのを止め、手詰めに替えました。これはワインにストレスがかからないように配慮した結果です。

 彼が造るワインは本当に素晴らしく、様々な公式の場で高く評価されています。例えば「パリ国際農業コンクール」にて「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ」がほぼ毎年金賞を獲得しており、更に同コンクールで2013年にはブルゴーニュ地方でたった1蔵だけに与えられる優秀賞を獲得した事もありました。この時は大臣から直接トロフィを授与され、新聞にも受賞風景が掲載されました。

 他にも「ギィド・アシェット2004」にて「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ2000」が二ツ星の高得点を獲得。ブルゴーニュのワイン・コンクール「フルロン・ド・ブルゴーニュ」にて、「コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ“レ・シャイヨ”」が優勝。また2003年11月14日に開催された「トロフェ・ジュンヌ・タラン(才能ある若手生産者に贈るトロフィー)」と称する大会でこちらも優勝を飾る等、輝かしい実績を持っています。

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