Midoriya Vin Nature
Column
ロッソ・ピチェーノとペタロス
ワインのこと

フルボディってそもそも何だ??

皆さまこんにちは。丸山です!
先日、ワインのインポーター ラシーヌさんの試飲会に行ってきました。
今回のお目当ては、この冬に美味しいフルボディの赤ワインです。

ラシーヌさんは、この業界ではとても有名なインポーターさんです。ヨーロッパを中心に様々な国から、バランスの良い素晴らしいワインを私たちにご紹介してくれます。
実家が酒屋の鬼田さんが当店の担当です。私たちの立場もよく理解してくれるイケメンさん。水泳で鍛えた身体は、最近ちょっと。。。

さて
今回はフルボディ。
フルボディってそもそも何だ??

濃くて渋い赤ワイン?
私はそれだけではないと思っています。
こういうワインなら色の濃い葡萄を発酵してギュウギュウに搾れば出来てしまいます。
糖度が足りなければ補糖すればアルコール度数も上がります。
香りが足りなければ人気のある香りがつく培養酵母を添加すれば、そこそこ美味しい濃い赤ワインが出来上がります。

でも、ちゃんと美味しいフルボディを造るためには、、
早い段階から葡萄をいっぱい間引いて、残した果実にエキス分を集中させて、健全で凝縮した果実味が詰まった葡萄が必要です。手間もコストも掛かりますが、そこがとても大事なんです。
そういう葡萄は、糖度もしっかり上がり、バランスの良い果汁が詰まっています。
いろんな要素がいっぱい詰まった葡萄をしっかりと醸し、飲みごたえのあるワインを造ろうと手間暇をかけるんです。
今回はそんな「ちゃんと美味しいフルボディ」
濃いけどバランスの良いものを仕入れました。

ボッカディガッビア / ロッソ・ピチェーノ 2016

ボッカディガッビア / ロッソ・ピチェーノ 2016
イタリア ※モンテプルチアーノ、サンジョヴェーゼ
強い太陽をいっぱい浴びたことがわかる濃い紫色を帯びた色調で、その色調どおり果実味がいっぱい詰まっています。香りも濃縮しています。スパイシーで見事に骨格が大きく、タンニンも豊富ですが、果実味の甘さ?(実際は甘くありません)に包まれて、柔らかく心地よく感じます。バランスが良くとても判りやすい味わいです。

ボッカディガッビア / ロッソ・ピチェーノ 2016

デスセンディエンテス・デ・ホセ・パラシオス / ペタロス 2017
スペイン ※メンシア主体
こちらも濃い色調。透けて通らない深く濃い色合いです。よーく熟したカシスやカシスリキュール、甘草、プラムの熟した甘いフルーツの香り。。。味わいも期待通り力強い印象です。第一印象よりも、ぐんぐん力強いボリューム感が湧き上がってきます。
それを下支えする美しい酸が心地よく、素晴らしいバランスです。
力強さとエレガントさを持ち合わせたとてもバランスの良いフルボディです。

どちらもこの冬にお家に籠って楽しんで頂きたい赤ワインです。
温かいお料理とご一緒にどうぞお召し上がりください。

丸山謙二

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